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活用事例No.14久留米工業大学

J-Bridge Systemでポートフォリオの提出と評価
地域に貢献できる中堅エンジニアを育成

久留米工業大学
 事務局 入試課 課長 永浦 隆志 様

久留米工業大学
 事務局 入試課 渡辺 謙次 様

  • 所属及び役職等はインタビュー当時(2026年度入試)のものです。
久留米工業大学

久留米工業大学の求める入学者像

半導体産業が隆盛で注目される九州のエンジニア需要に対応

育成するのは地域に貢献できる中堅エンジニア

入学してほしいのは自分の意志で行動でき、協調性・協働性を持った受験生

 九州は今、半導体産業が隆盛で注目されていますが、それだけではなく自動車産業をはじめ様々な分野の工場が数多く立地しており、旺盛なエンジニア需要があります。一方、こうした人材需要への供給が追い付いていないという現状もあります。本学としては、このような現状に対して、地域で貢献できる中堅エンジニアを育成していきたいと考えています。

 そのためにも、自分の意志で頑張り抜ける人、何らかの目標を達成するために他者と協働できる人に入学してもらうことを目的に、総合型選抜や学校推薦型選抜に力を入れています。選抜において注目しているのは、自分の意志で行動して何かを成し遂げてきた経験です。同時にエンジニアはチームとして活動するので、協働性や協調性も大切です。高校時代に部活動やボランティアでのグループ活動等で、他者と協働して何かを成し遂げてきた経験にも注目しています。本学の入試では、こうした経験や成果からの学びを正しく評価し、地域で活躍できるエンジニアの卵をたくさん発掘したいと考えています。

久留米工業大学の入試の特徴と提出物

志望理由書や活動報告書からポートフォリオを作成

総合型選抜と学校推薦型選抜ではポートフォリオの提出が必須

ポートフォリオには高校時代の活動報告、志望理由、入学後および卒業後の将来像

 本学は、2025年度入試までは総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜のすべての入試において、出願書類としてポートフォリオの提出を求めてきました。2026年度入試からは、一般選抜でのポートフォリオ提出は課さずに、学力試験の後に20分ほど時間をとって同様の内容を記述してもらう形式に変更し、大学入学共通テスト利用選抜においてはポートフォリオを廃止しました。このため2026年度入試からは、総合型選抜と学校推薦型選抜においてポートフォリオの提出を求め、それを評価することになります。

 このポートフォリオは、他大学では志望理由書や活動報告書と呼ばれているものを統合したものです。記入してもらう内容は次の3点です。(1)高校時代の学校内外での活動報告と、そこで学んだ、ものの見方や考え方等の自分の長所のアピール。(2)本学を希望した理由を、アドミッション・ポリシーを踏まえて記述。(3)大学卒業後にどんな将来像を描いているのか、またそれを実現するために本学でいかに学びたいと考えているのか。

 本学の総合型選抜には「一般」「スポーツ・ものづくり・文化芸術」「有資格者」「課題発見・解決型高大接続」という区分を設けていますが、全ての区分でポートフォリオの内容や探究活動に関連したプレゼンテーションを課し、それを評価しています。さらに、学校推薦型選抜でも総合型選抜でも基礎学力テストとして数学Ⅰのテストを課しており、これも本学入試の特徴といえるでしょう。

J-Bridge Systemの実際の活用法

受験生から使い方についての問い合わせはなかった

ポートフォリオの提出と評価にJ-Bridge Systemを活用

評価者は自分のパソコンを使い、学内の自由な場所、自由な時間に評価を実施

 J-Bridge Systemは、年内入試で課すポートフォリオの提出と評価で利用しています。

 2025年度入試では、総合型選抜と学校推薦型選抜の志願者数は約200人でした。これらの志願者から提出されたポートフォリオの評価を、志願者1名につき総合型選抜では3人、学校推薦型では2人の教員で実施しました。評価の実施時間については、評価期間のみ設定し、その期間内であれば自由に実施してもよいということにしました。評価を実施する場所は、周囲に関係者以外の人がいない秘匿性が高い環境であることを大前提に、学内の研究室などでも実施可能とし、あらかじめクライアント証明書をインストールしてもらった自分のパソコンを使用して評価してもらいました。

 評価者の先生方に対しては、初めて利用するにあたって、使い方に関する説明会を開きました。また、ごく一部のご自身のパソコンでは扱いづらい先生方については、入試課に足を運んでもらい、入試課のパソコンから評価を入力していただくというバックアップ体制を取りました。

 一方、受験生へのJ-Bridge Systemの使い方についての案内は、河合塾が提供している説明サイトへのリンクを貼っておく形で対応し、これ以外には特別な説明はしていません。河合塾から提供されるマニュアルなどが充実していることもあり、使い方についての問い合わせも特になく、問題なく運営できました。

J-Bridge Systemを使用しての感想と今後の展開

学内DXと入学後指導への活用

評価結果をcsvでDLし大学システムに取り込めるため、大幅に業務が効率化

J-Bridge Systemの機能をもっと活用し、面接やプレゼンテーション評価等にも広げたい

 J-Bridge System導入以前は、志願者から郵送されてきた紙のポートフォリオを、評価する先生の人数分コピーを取って評価者ごとに仕分けし、これらを指定の日時までに受け取りに来てくださいとお願いしていました。評価をする先生には、配付した評価用紙に評点を記入してもらった上で、これに押印して戻してもらい、入試課では、戻ってきた手書きの評点を電卓で検算して、エクセルに入力していました。この検算や入力では、ヒューマンエラーが起こりやすいので、何重ものチェックをしていました。これを2024年度入試まで5~6年間続けてきたのですが、膨大な作業量の軽減とミスの回避が重大な課題になっていました。

 J-Bridge Systemを導入したことで、提出されたポートフォリオのコピー作業が不要になった上に、この評価がとてもやりやすくなりました。評価基準を並べて表示し、確認しながら評価を入力でき、評価結果も自動で計算されるのでミスが生じにくい業務プロセスになりました。さらに、採点結果をcsvでダウンロードできるので、本学のシステムにそのまま取り込むことができます。以前は、紙に書かれた集計表をもらって、それを手動入力していたためヒューマンエラーが生じる可能性があり、何重にもチェック体制を整えて対応していました。大きな業務改善に繋がったと考えています。

 今後のJ-Bridge Systemの活用についてです。現在はまだJ-Bridge Systemを十分に使いこなせているとは言えず、提出機能とその評価のみに使用している段階です。今後は、面接やプレゼンテーションの評価においても活用できるようにしていきたいと考えています。

 最後になりますが、J-Bridge Systemの導入にはDXということ以外に、もう1つの目的がありました。それはポートフォリオをデータとして蓄積し、入学後の指導に活用するということです。また、利用を通じて得られるデータは、4年間を通じた能力の伸長を評価する上で、入学前時点での重要な資料になると考えています。先生方、教務部門とも相談をしながら、本学ならではの地域に根ざしたエンジニアの育成のために、入試や教育の改善に役立てていきたいと考えています。

関連リンク

久留米工業大学ならではの、地域に根ざしたエンジニアの育成のため、J-Bridge Systemを学内DX推進や、入学後の学生指導に活用しています。

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