国公立大 全体動向
2026/1/22公開
はじめに
国公立大の出願動向を見ていく前に、現時点での環境を確認しておきましょう。
今年の共通テストは文系・理系ともに平均点ダウンしました。こういった年は出願先を再検討する受験生が増加します。過去には、多くの受験生が「安全志向」になった結果、特定の大学に志願者が集中、結果的にその大学は「安全」ではなくなったという事例がいくつもみられました。慌てて判断せず、自分の位置を冷静に再確認することが大切です。
平均点のほか、動向に影響するのが入試変更と倍率です。入試変更では、科目負担が減った大学は志願者が増加する傾向にあります。前年入試の反動にも注意が必要です。前年志願者が大きく減少した大学、低倍率だった大学は、今年は志願者の大幅増に注意が必要です。
国公立大の系統別の状況-医療系不人気が目立つ
今年度の自己採点集計では、国公立大入試の中心となる前期日程の出願予定者は245,601人(840人減)で前年並みとなりました。
<図表1>は学部系統別の状況です。棒グラフの濃い色は学部系統を、薄い色は各系統内で特徴のある詳細分野を表しています。多くの学部系統が前年比100%に近く、前年と変化ありません。その中で比較的変動が見られる系統に注目すると、文系では「法・政治」「経済・経営・商」といった系統で出願予定者が増加しています。
一方、理系では医療系で各分野とも出願予定者が減少しています。「歯」分野は模試時には志望者増加傾向にありましたが、共通テスト直後のこの段階では出願予定者が減少しています。
国立難関10大学の動向
旧帝大を中心とした国立難関10大学全体の出願予定者数は前年比99%でした。
<図表2>は、国立難関10大学の大学・学部別の志望動向です。系統別にみると、「経済」「学際・他」などで出願予定者が増加しました。一方で、理系学部では全体的に出願予定者が減少傾向です。今年は共通テストの平均点ダウンに伴い、とくに理系高成績層の減少が目立ちました。これが難関大理系学部の出願予定者減少=安全志向につながっています。
東京大の出願予定者は大学全体で前年比97%と減少しています。文科類では文科一類で出願予定者が減少しました。得点率9割前後の成績層で減少しています。文科三類では昨春入試で志願者が減少していたこともあり、出願予定者が増加しました。ただし、ボーダーライン以下の成績層で増加が目立ちます。理科類はすべての科類で出願予定者が減少しています。とくに理科三類は第1段階選抜の予告倍率が3倍から2.8倍に狭くなるため、警戒され減少幅が大きくなっています。得点率9割以上の成績層で減少しています。
京都大の出願予定者も大学全体で前年比98%とやや減少しています。学部別にみると、前年入試で志願者減少が大きかった教育、総合人間学部で出願予定者が増加しています。経済学部は減少幅が大きいですが、理系型の出願予定者が前年比74%と減少している影響です。文系型に絞ると前年比99%と前年並みです。医学部人間健康科学科は前年入試で志願者を集めた反動で減少していると思われますが、近隣の大阪大・神戸大でも同系統は減少しているため、系統不人気の影響も小さくないと考えられます。
難関10大学のなかでもとくに出願予定者が増えたのは一橋大で、前年比111%となっています。一方、統合2年目の東京科学大は前年比89%と減少しており、とくに女子は前年比84%と大きく減少しています。
難関10大学の志望動向は、難関大学の志望動向のページでご確認いただけます。ご参照ください。
今の自分の状況を冷静に確認・分析しよう
以上、国立難関10大学を中心に、国公立大の志望動向をみてきました。
1月26日(月)から国公立大の出願が始まります。まずは冷静に状況を確認・分析し、出願校を検討することが大切です。この共通テスト特集ページでは、各大学のボーダーライン、出願予定者の学力分布、国公立大学出願状況など国公立大出願の際に役立つ情報が確認できますので、ぜひ参考にしてください。




